テロリストのパラソル/藤原伊織

書店員さんに、ミステリーでおススメを聞いて、教えて頂いた本です。

この「テロリストのパラソル」は、江戸川乱歩賞・直木賞のダブル受賞作品。(1995年・1996年)

冒頭からアル中の男性が出てきて、まさかこの人で主人公で行くのか?と読み始めました。末尾の解説にも書かれてるいるんですが、ミステリーは冒頭数ページでいかに読者を引き込めるかが重要です。

おそらく、この小説はその点においては、素晴らしいのでしょう。

死んでしまった恋人の娘、ヤクザたちがテンポよく会話を進めていくので、流れる様に最後まで読めました。

ミステリーと言うよりは、ハードボイルの要素も強いので、そういうのが苦手な方には合わない本かもしれません。また学生運動など団塊の世代にとってはとても共感できる小説になると思います。

読み終わった後は、学生時代の友人に連絡を取りたくなった人は私だけじゃない気がします。

この作家さんの小説をもっと読んでみたいなって思って、帯を見ると、59歳の若さで亡くなられていたのが、とても残念でした。

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